シデとセルリアンの節約ブログを運営している夫の方のシデです。
スモールハウスと聞くと、リカちゃんハウスとかシルバニアファミリーとかの金持ちの子供用の道楽とか、ちょっとした小屋に趣味で装飾をゴリゴリに施したような、見た目はいいけど住むのはちょっと無理な建物を想像していました。
しかしこの本のスモールハウスとは、家としての機能は持ちながら、純粋に狭い家のことを指し、本文中でもタイニーハウスと言い換えて表現している部分もありました。
個人的には大きな家の方が良いですが、なぜ狭い家を好んで住む人がいるのか気になったので、この本を読んでみました。
スモールハウスに住む人たち
狭い家と言う意味でのスモールハウスは、ミニマリスト気質の人が断捨離に断捨離を重ねて、最終的に最適化した先に、最低限のものだけで住む建物というイメージでした。
しかしながら、本文中に登場する実際にスマートハウスに住む人たちは、必ずしもミニマリストと言う訳ではありませんでした。
単純に大きな家を買うための余裕がないという理由で、スマートハウスを自分で建てて住んでいる人もいました。
スモールハウスを選ぶ理由
住人に共通するスモールハウスを選ぶ理由には、以下が紹介されていました。
・足るを知るべし
・物はそんなにいらない
・なんだかんだで3畳あれば十分
・スペースがあるからと言って、たくさんのほとんど使わない物に囲まれて疲弊するより、少ない厳選した自分のお気に入りの物に囲まれる安らぎの方が良い
・広いと掃除も大変だし
・小さい家なら建設業者に必ずしも頼む必要もなく、自分だけで建設することもできる
・材料代だけなら全部で100万円もかからないよ
確かに、いくつか理解できる部分もあります。
すぐに物が手に入る現代の環境では、必要なときに都度入手すれば良く、自分でわざわざ所有する必要もありません。
気になるのは、非常時や災害時に蓄えがない中で、どれだけ対応することができるかどうかですが、復旧までの日数が数日であればなんとかなる気もします。
その他、たくさんのものに囲まれていると、意図せずそれらを認知する為に頭のメモリーを消費してしまい、片付けることを考えるのも嫌になり思考停止、または思考能力低下に陥る、という話も聞いたことがあります。
例えば、引越し先の下見などで空っぽの部屋を見た時に、広大なスペースに何を置こうか、これから何をしようか、というワクワクする気持ちになった記憶があります。
これは物がないことで頭のメモリーが空いて、想像力を働かせるための頭の余裕が生まれている状態と考えられます。
物に囲まれるのは、この反対の現象だろうと考えられます。
高額な住宅ローンで自由度がなくなる会社員人生
本の中では、持ち家を手に入れるために高額な住宅ローンを契約する人と対比して、借金をすることなく、自分で好きなように好きな予算で家を建てるスモールハウスの住人が登場します。
彼らは常識にとらわれることなく、見た目も自分の好みを重視するため、ハウスメーカーが作るような整った壁紙や外観、細部のしまいにはこだわりません。
一方で自分が力を入れたい部分にはとことんこだわり、例えば以下が紹介されていました。
・玄関や庇(ひさし)には、手の込んだ装飾を施す
・お気に入りの 一人掛け用のソファーを置いて、くつろぎに特化する
・本棚には自分が厳選した本のみを置き、理想の雰囲気を壊さないようにする
・ロフトを設けて大きな天窓を付けることで、星を眺めながら就寝する
日本の一般的な住宅は、子供のためにも部屋をあてがいたいという希望から部屋数が多いものが重宝されるように思いますが、子供が家を出た後は部屋が余ってしまいます。
その分、掃除の手間が多くなり、使っていなくても面積の分だけ固定資産税がかかるといった無駄が生じているとも言えます。
大家族で世代をつないで同じ家に住み続ける、家を継ぐと言う状況ではなくなってしまった現在では、大きすぎる持ち家を持つことは自由度を大きく減らしてしまうリスクがあると感じました。
多額の住宅ローンで金の自由度が減少するばかりでなく、大きな家ゆえに空いたスペースにとにかく詰め込まれたものに思考の自由度までも奪われて、何もできないし、何も考えられなくなる可能性があります。
それよりだったら、必要最低限のスペースの家にお気に入りのものを配置して、多少の不便を我慢しながらも暮らした方が幸福度は高まる気もします。
資産形成の観点に立つと、限られた収入から家を手に入れるために高額な住宅ローンを組むのが当たり前と思うのではなく、必要最低限のスペースで家を建てれば、過度な負債で身動きが取れなくなることもなく有利になる部分もあるでしょう。
過度な負債?
持ち家は立派な資産でしょ!常識的に考えて!という意見の方は、バランスシートを作成すると気持ちが変わるかもしれません。
僕の場合は、家計の貸借対照表(バランスシート)を作ってみた 家計簿では分からない純資産を把握して家計見直しのきっかけとしようで確認してみると、今のところは地価によって資産価値がある程度保たれていました。
預金の範囲で建てられる家にとどめれば、ローンも不要ですし、家族構成に応じて建て替えたり、やる気があれば、壊して好きなところに移動して作り直したりも出来ます。
自由度を極力大きく維持するという意味で、スモールハウスは素晴らしいと感じました。
スモールハウスに移住したいか?
僕は既に住宅ローンを組んで家を購入し、毎月ローンを支払っています。
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この本を読むと、ローンを組んだことで失う自由があることに気付きました。
しかしながら、持ち家に対する憧れは、僕にとって子供の頃からあるもので強烈なものです。
例えば、祖父母や父母の持ち家を訪れた時に感じるなんとも言えない安心感や、その他の友人宅などにお邪魔した時に感じる所有者に対する羨ましさなどは、自分で持ち家を手に入れない限りはどうにもならなかったと感じます。
それらの欲求を満たした代わりに、無意識ながらも不自由さを受け入れているということでしよう。
もしスモールハウスに住んだとしたら、違う不自由さを味わったことでしょう。
今の家には、もともとは子供部屋に使おうと考えていた部屋がありますが、そこは嫁さん曰く「ゴミ部屋」とされています。
僕が確認するとゴミなど一つもないのですが、強いて言えばひっそりと、いや、よく見ればそこそこ、っていうか買った本人も忘れてしまい認識していない一生かかっても遊びきれないだろ、という量のゲームが大切に保管されています。
決してゴミではありません。
どうしてこうなったかを推察すると、プロフィールでも紹介させていただいたように、子供の頃の極貧生活がその一因かもしれません。
当時は、周囲の少なくとも僕よりも物を持っていて恵まれたように見える子供たちの持つ、ゲームボーイやらスーパーファミコンのソフトを、大変うらやましく感じたものです。
そのゲーム内容を聞いて、
・難易度、ボリュームが価格に見合ったものであるか
・拾ったファミ通などのゲーム雑誌を熟読し、自分ならどう攻略するか
・総合的に買う価値があるかどうか
を買う金もないのに妄想しました。
この妄想は楽しくもあり、大変つらいものでもありました。
この辛抱たまらん、脳からヨダレが垂れた状態を解消するには、ゲームを買うしかありません。
親からのお小遣いはありませんでしたが、お盆やお正月に祖父母からお小遣いをいただけるチャンスがありましたので、それを貯めて、かつ兄弟と合算し、周囲で全く話題とならなくなった頃に中古で購入していました。
中には、友達が攻略する様子を隣で見て、ゲーム内のキャラになりきって楽しみ、全クリまで確認したにもかかわらず、自分でもやってみたいという一心で中古購入したものもありました。
友達が攻略したのと同じ方法をなぞってスムーズに攻略する様子を、兄弟はどのように感じていたのでしょうか。
多分、兄弟にとってはそれが初見となり、それを真似して後からプレイするときの参考にしていたことでしょう。
一度体験した同じことをやっているだけでも、当時はそれが最高に楽しかったのです。
ゲームを所有し、いつでもプレイできるという快感、深い満足感で、体からいろんな汁が出まくっていました。
その他の貧乏人ならではの武勇伝としては、
メダルゲームの遊戯時間引き延ばし大作戦を「低迷相場でも負けない資産運用の新セオリー」を読んだら新興国株にガチで期待しちゃったで紹介しています。
また、親ガチャに負けた者の末路を実家の家族に依存していた旦那①で紹介しています。
それくらいゲームに対しての強い欲求がありました(あります)ので、ゲームを集めることは必然となります。
スモールハウスにゲームを保管するスペースを確保することは困難でしょうから、僕にはスモールハウスは向いていないと感じました。
一方で、好きなものだけに囲まれた空間というスモールハウスのコンセプトには大いに興味を持ちました。
スモールハウスさえあれば、ゴミ呼ばわりされることなくゲームを陳列することも可能かもしれません。
スモールハウスをいつでも建てられるように準備だけはするべきと感じ、小屋の建設方法を把握するために、以下の書籍を衝動的に購入しました。
結論として、現在の敷地は建ぺい率的に既にギリギリなので、追加の建物は無理そうなことが分かり、小屋を建設したい衝動は納まりました。
次点としては、プランター家庭菜園の用具入れとなっている既存の倉庫を住居仕様に仕上げるという策があります。
そちらはスモールハウスで紹介されている3畳よりも小さい1畳程度のスペースとなり、住むのは厳しそうです。
趣味として、
・断熱材を壁と屋根部に入れて、夏場に死ぬほど熱くなるのを緩和する
・ソーラーパネル、バッテリーを設置し、蓄電して電気を使えるようにする
・テレビ、ゲーム機を持ち込み、エコな電気(ソーラーパネル、バッテリーの製作、廃棄に要する環境負荷は知らない振りをする)を使って1人ゲーセンをたしなむ
などのように手を加えることが考えられます。
嫁さんには、夏の暑さで頭がおかしくなっていると思われていることでしょう。
僕は今日も元気です。
軽トラに小屋を載せて旅する方もいるようです。
面白そうですが、夫婦そろって運転大嫌いなので無理
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